第20回 日本大脳基底核研究会(2005)

JBAGS20第20回日本大脳基底核研究会は、2005年7月9~10日愛知県豊橋市で開催

ご第20回日本大脳基底核研究会、終了しました

第20回日本大脳基底核研究会にご参加、ありがとうございました。

 2005年7月9日から10日にかけて愛知県豊橋市のシーパレスリゾートにおいて、第20回日本大脳基底核研究会を開催しました。
 梅雨がまだあけきらず小雨のなかの開催となりましたが、102名の方にご参加頂き誠にありがとうございました。
 今回は、基礎と臨床の連携の重要性を見つめ直そうという認識から、また基礎の研究室が担当することから「基礎と臨床の融合を目指して」というテーマを選びました。各シンポジウム、講演、演題の詳細については抄録を参照して頂くとして、気ままに感想を書いてみたいと思います。

 シンポジウムIでは、4人の基礎神経科学の先生方に話をして頂きました。

 計算神経科学、スライスでの実験、サルでの実験、神経病理と全く違う分野で、それぞれの最新の知見を聞くことが出来ました。特にこれまでJBAGSでは神経病理の視点が、あまりなかったので有意義だったのではと思います。特別講演では、米国テネシー大学より喜多均先生をお招きしました。大脳基底核のニューロン活動と動物(あるいはヒト)との運動とか異常運動の相関をどう考えれば良いかとうテーマの話だったと思います。基礎の研究者がどのような考えで研究を進めているか、臨床の方にもご理解頂けたのではないかと思っています。

 シンポジウムIIは、JBAGS当初からの中心メンバーである先生方4人に、設立当時の話とか、その後の経緯を、各先生の研究の発展などとともに話して頂きました。発足当時の貴重な写真とか、この20年間の基底核研究の進歩とかを、JABGSの発展と重ね合わせて考えることが出来、貴重な体験でした。ただ、今後の展望に関しては、様々な問題とか方針が提起されたのですが、これは今後の課題かと思います。ビデオセッションも懇親会後にも拘らず多くの人に参加頂きました。

 演題は3題と少なかったのですが、座長の采配のお陰で十分考えさせられる内容となりました。その後も、いくつかの部屋で遅くまで議論が続いたと聞いています。翌朝の一般演題は8題と多く、しかも内容がそれぞれ充実しており、熱心な討論がありました。私も様々なことを質問・討論をしたかったのですが、主催者側として終了時間が気になり、十分できなかったのが残念でした。

 最後のシンポジウムIIIでは、大脳基底核疾患の治療法に関して4人の先生方に話して頂きました。神経内科学・脳神経外科学それぞれの立場から、最新の治療戦略について今後の展望も含めて話を聞くことができ、基礎の研究者としても、今後の研究におおいに参考になりました。研究会全体として、今回のテーマ「基礎と臨床の融合を目指して」にどれだけ迫れたかは心もとない所もありますが、その手がかりは十分つかめたのではないかと思っております。

 この研究会は、もともと十分時間をかけて討論するということがあり、それがこの会の良いところでもあると思うのですが、今回もなかなかスケジュール通り進みませんでした。折角、リゾートっぽい会場にお越し頂きましたが、海辺の滞在を楽しんで頂けたか心配です。なお来年の世話係は村田美穂先生(国立精神神経センター)です。最後になりましたが、参加頂いた方どうもありがとうございました。また、講演を引き受けて頂いた演者の先生方、座長、コメンテーターの先生方、研究会の準備をして頂きました事務局の皆さんに感謝致します。

2005年7月

生理学研究所・生体システム研究部門

世話人  南部 篤

 なお、本研究会の開催にあたり、下記の財団から援助を頂きました。ここに厚く御礼申し上げます。

  • 日本脳神経財団
  • 大幸財団
  • ブレインサイエンス振興財団(喜多先生の招聘旅費)

 本研究会の趣旨にご賛同頂き、下記の企業から御賛助を頂きました。ここに厚く御礼申し上げます。

  • 大塚製薬株式会社
  • 協和醗酵工業株式会社
  • ノバルティスファーマ株式会社
  • 大日本製薬株式会社
  • 小野薬品工業株式会社
  • ショーシンEM株式会社
  • 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
  • トキワ科学器械株式会社
  • キッセイ薬品工業株式会社
  • トミーデジタルバイオロジー株式会社
  • 有限会社中澤製作所
  • 日本光電中部株式会社 愛知支社

 また、抄録集に、下記の企業から広告を頂きました。

  • 日本イーライリリー株式会社
  • 株式会社インターメデイカル
  • 株式会社成茂科学器械研究所
  • ファイザー株式会社
  • ショーシンEM株式会社
  • 岩井科学薬品株式会社
  • レノバサイエンス株式会社
  • バイオリサーチセンター(株)
  • 株式会社 カーク